つくば(筑波研究学園都市)

概要

作品にするわけでもなく、つくばを記録してきた写真
2004年から2009年頃に撮影したものから20点を公開
35, 67, 69, digital カラー

つくば(筑波研究学園都市)の変化

1970年代に筑波研究学園都市が建設された。計画的な都市開発特有の漂白された空気を漂わせる空間は、筑波大学の開学と様々な国立および民間の研究機関の移転など、随時発展を遂げてきたが、さらにそれを加速させることになったのが1985年のつくば科学万博の開催だといわれる。だが、その頃の私は遠い九州の地におり、風の便りくらいにしか、その印象は残っていない。

2005年、長きにわたり計画されていた常磐新線が、つくばエクスプレス(TX)として、現実化した。鉄道により都心と結ばれたことは、東京との時間距離を大きく縮めることになり、沿線の開発に一層の拍車がかかることになった。特にマンション群や大型の商業施設など、これまで見られなかった種類の光景が多く展開するようになったのは、大きな特徴といえるだろう。

確実に開発が進み、人口も増加傾向にあるつくばではあるが、都市の漂白感は、どうしても以前からのままの印象を受ける。たかだか40年程度では、都市の歴史と呼べるような情感が伴わないのも事実だろうが、学生や研究者、公務員の多いこの都市の人員構成にも、街を性格づけるものがあるように思われる。

『つくば建築フォトファイル』

つくば建築フォトファイルつくばの建築写真を中心に構成した1冊。収録建築106のほとんどは写真家・齋藤さだむ氏が以前から撮り続けてきたものだが、私も2つだけ建築撮影をしている。「国立公文書館つくば分館」と「JRひたち野うしく駅」(全6ページ分)がそれである。

H257×W158(mm)変形B5版、約370ページ、オールカラー(資料ページを除く)、ISBN4-9902731-0-9、定価:2,500円(2,381円+税)
2005年初版第1刷発行 、発行・発売:NPO法人つくば建築研究会